先日僭越ながらこんなポストを投稿させていただきました。
ラオニッチさすがの柔軟性!
— テニスゴリラ (@Tennis_P_C) October 19, 2023
と言いたいところですが、全然柔らかくない笑
とはいえ皆さんが思う程、柔軟性に怪我予防効果はありません。
筋力、バランス、コーディネーション能力等と合わせて初めて高い怪我予防効果を発揮するので合わせて行いましょう。
テニス界から怪我がなくなりますように! pic.twitter.com/gyfmIUAqGd
テニスの練習やトレーニング前後のストレッチ。
頻度や時間はさておき、多くの方が実施している取り組みかと思います。
ではそのストレッチという行為は果たして何のためにおこなっていますか?
リラックス効果を得て回復を促進のさせるため?
それとも柔軟性を向上させて怪我の予防をするため?
恐らくですが、多くの方が怪我を予防するために行っているのではないかと思います。
ですがストレッチ単体での怪我予防効果はそれほど高くないというのが現実です。
なので今回はそんなスポーツにおけるストレッチと怪我の予防効果について、トレーナーとして少々お話していきたいと思います。
データでみるストレッチの効果
まずは少々古いデータとなりますが、1998年から2000年にかけて行われた調査におけるデータですが…
これによると1000人の軍人を2つのグループに分け、運動前に脹脛のストレッチをするグループと肩周辺の筋肉をストレッチするグループとに分け、12週間にわたり脹脛の怪我の発生率を比較した結果…
なんと怪我の発生率に違いが生まれなかったという結果がでたのです。
また、この結果を受けて今度は運動前に下半身の全ての筋肉をストレッチするグループと全く何もしないグループで怪我の発生率を比べたところ…
やはりここでも怪我の発生率に差は生まれなかったようです。
もちろんこういった研究は他にもいくらでもあり、中にはストレッチで結果が出ている場合もあります。
ただし、実験に参加した人数や方法などを加味した結果、個人的には上記で紹介した研究の信憑性の方が高いと判断し今回はこういった形で紹介させていただきました。
ストレッチ以外の怪我予防の方法
ストレッチが怪我の予防には効かない…
となると一体どうすれば良いのか?この世に怪我を予防する手立ては存在しないのか?
と考えてしまった方もいるかもしれませんが、安心してください。
怪我を予防するためにプレイヤーができることはたくさんあります。
まずこれも参考データとして一つの研究結果をご紹介させていただきます。
これは2014年に行われたもので、簡単に言えばどんな方法が怪我を予防するために有効か調査したものです。
結論から申しますと、ここで明らかに怪我の発生率を下げることに成功した方法はバランス能力と筋力。
この2つの能力の向上によって、怪我の発生率はそれぞれ35%と70%減少したとされています。
そして、くどいようですがストレッチはここでもその効果を発揮することはできずといった結果です。
柔軟は無意味なのか?
では柔軟運動は怪我を減らすことができない全くの役立たずなのかというと…
これはさすがに違います!
柔軟運動をすることでもちろん関節の可動域は向上し、それによってパフォーマンスの向上を図れます。
そしてプレイ後の柔軟は筋肉の緊張を緩和させることでその後の疲労の回復にも大きな効果が期待できます。
さらにいうと柔軟運動は筋力トレーニング程ではないにしろ、筋力の向上にも役立つことが近年の研究で明らかにされているためこうした事実を鑑みればやはりしっかりと取り入れておくべきものなのです。
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