練習・トレーニング前の賢い栄養補給術

スポーツ栄養学

練習中やトレーニング中のエネルギー切れ、集中力の低下、筋肉の痙攣…

練習中やトレーニング中、はたまた試合中んにこういった事を体験したことありませんか?

もうこうなってしまうと身体パフォーマンスはがた落ち…良いプレイなんてのは正直望めません。

ではなぜこういった事が起こってしまうのか?いったい体の中で何が起こっているのか?

もちろんこういった事は様々な理由によって引き起こされるものです。

ですが難しい話は抜きにして、単純に要因の1つとして挙げられるのがエネルギー不足&栄養不足です。

今回は練習中やトレーニング中にそんな事態に陥らないための正しい栄養補給術についてトレーナーの目線からご紹介させていただきます。

運動に必要なエネルギー源

まず大前提として筋肉を動かすエネルギーの大半は炭水化物を消化吸収することで賄われています。

そして吸収されたものはグリコーゲンという形で筋肉や肝臓、血液、そしての脳の中にある程度貯蔵されています。

その貯蔵量はしっかりと食事をとった状態であれば筋肉に1200kcal肝臓に400kcal(体格によって差があり)あたりだとされているので、ぱっとみると合計で1600kcalにとなり、なんだか十分な気もしてきますよね?

ただしこれは十分な食事をとってエネルギーが体に満ちている万全の状態でのことです。

上手く栄養補給が行われていなければ、当然もっと貯蔵量は低くなり、結果として練習・トレーニング中のエネルギー不足でパフォーマンスが低下したりといった弊害が出てきます。

ただしエネルギーの貯蔵量が低下していても空腹を感じていない状態でなく、比較的短時間の練習であればこと足りることが多いです。

ただし長時間の運動、例えば2時間以上に及ぶ激しい練習や試合ともなると話は変わってきます。

長時間に及ぶ激しい運動によって貯蔵されていたエネルギーが底をつきかけると、身体はいままでとは違うところからエネルギーを引っ張ってこようと努力します。

それが脂肪です。

ただしここでまたこうは思いませんか?

脂肪ならたくさんついているし、なんならいくらでもエネルギーとして使ってもらって構わない」と…

実際に心情としては私もこの意見に賛成です!

いやむしろ初めから脂肪のエネルギーを使えるならむしろそうしてほしいとさえ思います!

ただし、ここでやはり問題になってくることがあるのです。

それが体に蓄えられている脂肪から運動中に使用するエネルギーを生成するのは効率が悪く、激しい運動中に筋肉が必要とするだけのエネルギーをスピーディーに作り出すことが難しいという点です。

その結果、エネルギーが上手く供給されなくなった体中の筋肉は当然ながら力を最大限に発揮することができずにパフォーマンスを低下させてしまうのです。

そのため、運動の前にお腹を満腹にまでしておく必要はありませんが、上手に食事をとり練習や試合の準備をしておくことが非常に大切な作業となります。

以降、食事やその摂取タイミングについてご紹介していきます。

アスリート飯【主食】

まず主食についてですが、オススメとなる食事の摂取タイミングは練習・試合の3~4時間前にきちんとした食事をとっておくことです。

とはいえ仕事や学校などできっかり3~4時間前にしっかりと食事をとるというのは難しいとは思います。

その場合は朝・昼・晩の食事をしっかりと摂取するという形で大丈夫です。

ただ食事の内容に関してもなんでも良いのかといえば、もちろんそうではありません。

内容は炭水化物がしっかりと入った食事を心がける様にし、脂質が多い揚げ物などは量にある程度気を付ける必要があります。

たんぱく質も大切な栄養素ではありますが、あまりにその割合が多すぎて炭水化物の摂取量が相対的に減るとエネルギー量が少なくなってしまうのでこれも適度な量に抑えておきましょう。

炭水化物の種類はお米でも麺類でも構いませんが、かといってラーメンなどは脂質が多いので練習の前には避けた方が良いでしょう…おいしいですけどね…。

それよりは麺類ならばパスタ系の方がおすすめです。

細かいカロリーの計算は難しいのですが、一応ご紹介しておくと摂取カロリーは炭水化物から55%たんぱく質から25%、そして脂質から20%が一つの目安となります。

そのため一回のカロリー摂取量が丁度1000kcalだと仮定すると550kalは炭水化物から摂取し、250kcalはたんぱく質から、そして200kcalは脂質からということになります。

ただし炭水化物とたんぱく質は1gあたりに含まれるカロリーは同じ4kcalですが、脂質に関しては倍以上ある9kcalなのでここには注意が必要です。

まあ少し細かい話をしてしまいましたが、まずはバランスよく栄養が取れるような食事を心がけましょう!

アスリート飯【間食】

さてここまでは主食についてご紹介してきましたが、ここからはさらにもう一歩踏みこみ、間食についてご紹介していきます。

それが練習・試合の1~2時間前の間食です。

正直主食に関しては普段の食生活や様々な理由により劇的に変化させることは難しいとは思いますので、その場合はこちらの間食がかなり重要となります。

ただし、あくまでも間食なのでカロリーにすると大体200kcal、体格にもよりますが多くても400kcalの以内に収めておくことが重要です。

そしてここでも油分の多い食品は基本的にNGでポテトチップスなどのスナックは控えましょう。

あくまでも体が効率よく吸収し、使用する必要があるのでエナジーバーゼリー飲料バナナおにぎりなんかがこの間食にはオススメです。

まとめ

ここまで読んでいただいていかがだったでしょうか?

トレーナーをしていて思うのがキツイ練習やトレーニングを行っている人も、食事には結構無頓着な人が多いという印象です。

せっかくの練習やトレーニングも効率的に行えなければその効果は著しく低下してしまいます。

練習やトレーニング中に疲れやすかったり、エネルギー不足を感じることが多い方は是非普段の食事と合わせて間食を上手く取り入れてパフォーマンスの向上をはかってみてください!

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